万里の長城

バスの前方を目を凝らして見るとその山肌に沿って何処までも続く万里の長城が見えてきた。感激のあまり車の窓越しに何枚か写真を撮る。万里の長城の全長は12,000華里で6,000kmにも及ぶと言うのだから驚きである。

 

景色に見とれているとあっという間に駐車場に到着した。時間は未だ8:23分、駐車場に車は疎ら。これからかなり長く歩くとの事なので駐車場内のトイレに行く。トイレは有料で5角と聞いたので入り口で5元を出すと2元9角のお釣りしか戻ってこない。つり銭をごまかされたが日本円で20数円の事なので文句は言わなかった。

 

大便の方はパーテーションで仕切られてはいるもののドアが無く外から丸見えの状態である。 女性トイレからは大声のざわめきが聞こえてくる。 この状態にどの様に対処して利用したかは聞かなかった。

 

そんなトイレ騒動を終えてここから八達嶺登場口迄上り坂を約15分歩く。

 

登場口はかなりの人で混雑している。

 

八達嶺登場口から入ると散策方向は右と左に分かれ、右は女坂、左は男坂と呼ばれている。

 

男坂は勾配がきつくあまり観光客はいない。

 

反対の女坂は比較的登りやすく、ほとんどの人がこちらへと向っている。 時間も限られているので私は女坂を行く事にした。万里の長城の石畳は大勢の観光客が行き来したとみえて、かなり磨り減って凹んだりしている。 歴史の重みを感じるのもさる事ながら、広大な峰々に沿って何処までも続く長城建設に掛けた資金と労力を想像するだけでも気が遠くなる思いがした。

 

約110m毎に見張り台があり、4ッ目迄行って帰れるぐらいの時間はあるとガイドが言っていたのでそこ迄行く事にした。

 

ここでは欧米の観光客の顔は全く見えない、ほとんどが中国人と思われる家族連れ。いやがおうでも中国情緒を感じさせてくれる。人ごみをかき分けて4ッ目の見張り台まで到達すると既に9:30分。ゆっくり休憩などしておられない。今来た道を引き返し集合場所へと急ぐ。

 

城壁の下に降りれる所が有り、降りてみたらこの城壁の高さが思ったよりも高かったのと、こんな足場の悪い所によくも建設したものだと、ただただ関心させられるばかり。