メムノンの巨像 

ここはアメンホテプ3世が葬儀を行うために建てた葬祭神殿の跡である。神殿は2030年前に地震で完全に崩壊した。今残るのは神殿前の両脇に在った2体の巨像のみ。だだっ広い平地に2体の巨像(アメンホテプ王がネメスと言う頭巾を被りあご付け髭を付けて両手を膝の上に置いて玉座に座っている像)がぽつんと置かれているだけでそれ以上に見るべき物は無かった。

 

この名の由来に関して現地ガイドが説明してくれた。メムノン将軍は内乱で負けてルクソール西岸まで来たが、この石像の前で捕まり殺された。メムノンの母親がここまでやって来て泣き悲しんだ。その時地震があり像に亀裂ができ、強い風が吹くときに像がきしんで音が出る様になった。その悲しい音を聞いていた現地の人が、お母さんが泣いている声だと思い「メムノンの巨像」と呼ばれるようになった。

 

ローマ支配時代にローマの皇帝の命令で復元したが、その時から不思議な音は発生しなくなったそうだ。