世界遺産タージ・マハル

タージ・マハルの駐車場に繋がれていたラクダ

 

タージ・マハル駐車場に到着する。ここから先は一般の車両の乗り入れが禁止されており、専用のマイクロバスに乗ってタージ・マハルに向かうのである。このマイクロバスのボロイのには驚かされる。おそらく日本で廃車される車もここまで朽ち果てた物はないだろう。こんな車が動く事自体が不思議なくらいに思える。

 

タージ・マハルに入場する入り口で厳重な手荷物検査とボディーチェックを受ける。鞄や小さなウエストバッグ迄開いて中身を確認するのだ。ある人はチューインガムを取り上げられていた。この検問の事は事前に聞いていたので、ナイフ、懐中電灯、電卓、Palmなどは全てバスの中に残してきた。テロなどが居て時限爆弾を仕掛けたりする可能性があるので、その部品として使用される様な物は一切持ち込みが禁止されているのだと言う。テロ事件など経験していない日本人に取っては異常な検問にも思えた。

 

 

検問を通過して正門にむかうと、フマユーン廟とよく似た赤砂岩造りの正門が見えてきた。このての建築物はフマユーンで十分鑑賞しているので、興味も薄れており直ぐにこの門を潜り抜けると、あの純白のタージ・マハルが見えた。

 

 

南門

 

 

 

 

水路の左側を通って進んで行くと、大人二人掛かりで芝刈りしているのが見えた。 手動の芝刈機を1人が押して1人が紐で引っ張りながら作業している。どう見てもこの作業に大人二人は必要ない。その様子を写真に撮ろうとするとまた金を欲しがる素振りをしたので撮らない振りして一枚だけ撮って立ち去った。

 

  

南門は、一直線の水路でタージ・マハルと向かい合っている。

 

タージ・マハルは白大理石を使い2万人の労働力で22年掛かって建造したのだからスゴイの一言である。真正面からのアングルでファィンダーを覗くと、水路の先に青空をバックにし、白の霊廟を配置した絵はがき通りの写真が撮れた。

 

  

  

  

  

  

   

  

タージ・マハルに関しは以前TVの特集番組で、近くの工場が出す煙や排気ガスなどの大気汚染により白大理石が黄ばんできており、以前の白さが無くなってきたので、これを問題にした一人の地元弁護士が工場の閉鎖や文化財を守る為の活動をしているとの情報を得ていたので、どの程度黄ばんでいるのかをこの目で確認したかった。遠くから見た目には綺麗な白色に見えたが間近で見るとやはり黄ばんでいるのが分かる。おまけに大きな蜂の巣が掛かっていたして痛んでいることは間違いない。文化財の保護は大切だと思うが、大気汚染が相手では近くの工場を閉鎖した程度では恒久的な対策にはならないだろうし、地球的規模で行われる環境対策も効果が上がる迄にこれらの文化財が持ち続けるかどうか・・・。

 

霊廟の西に赤砂岩でできたモスクと、東にも赤砂岩で作られた迎賓館が配置され、北方にはヤムナー川が東西に流れている。川の水は少なく中州ができておりここで農作業が行われている風景はしばし心が安らぐ。