メーサ・エレファント・キャンプ 

バスを降りて、少し坂道を歩くと2トンもある巨体の象が何頭も歩道を歩いている。日本では、こんな眼前に象を見ることは無く、その巨体に圧倒される。餌として、サトウキビとバナナが売られており、私もバナナを買って象に与えてみた。起用に長い鼻の先端で掴むと、口へと運び入れた。

 

9時40分になると、直ぐ近くを流れる川で象の水浴びショーが行われた。川に寝ころんだ象の体を象使いが綺麗に洗いうだけであるが、象が自分の鼻で水かけしたりする風景を間近に目にするのは興味深かった。

 

 

 

10時00分から象のショーが始まるとの事だったので、川から少し丘を登った所に用意された床高の吾妻屋のベンチに移動した。この吾妻屋の真下に一頭の象が鎖に繋がれていて、鼻先を客席迄差し出してくる。まだ、誰かがバナナを持っており、その匂いをかぎつけたと見えて、差し伸ばしてた鼻の穴から荒い息使いをしてバナナをねだってくる。手持ちのバナナを全部与えてもしつこくねだっていたが、ショーが始まると静かになった。

 

10数頭の象が出て来たが、そのうち巨体の数頭がなかなかの芸を披露した。後ろ足だけで歩くのはまだしも逆立ちをしたまま歩いたのには驚かされた。こんな芸はサーカスでも見たことない。よっぽど訓練されているのと象も頭が良いのであろう。

 

 

 

象のショーは最後まで見たかったが、10時20分から象のトレッキングが予約してあったので、そちらの場所に移動した。初めは、単に象の背にもうけられたベンチに座ってそこらを一廻りするだけの事と甘く見ていたが、次第に急勾配の山道を登りだす。
特に下り坂では、象が一歩足を進めるごとに激しい振動が伝わってきてベンチから振り落とされそうになる。後ろの象に乗った夫妻がこのベンチから何度も落ちそうになり騒いでいた。

 

 

足場の悪い泥濘地の登り降りも難なく象は進んでゆくのだが、ベンチの上の観光客はただただ振り落とされないようにベンチの背もたれにしがみついているのがやっとである。予め決められた場所で象使いが象から降りて写真を撮ってくれる。その間、象は決められたコースを外れることなく前進し続ける。
2mを超す象の背からの展望も素晴らしいし、何十頭もが列をなして進む様も居ながらにしてジャングルを行くキャラバンの醍醐味で、ここならではの味わいなのだろう。40分弱のトレッキングであったが十分満喫できた。