ワット・スリ・シュム 

ガイドブックにはワット・スリ・シュムとかワット・シー・チュムとかワット・スリ・チュムとかそれぞれ若干異なった呼び名が記されているが、現地ガイドの発音を日本語に書き直すと“ワット・シー・シュン”が正しい様だ。

 

四方が高い壁に囲まれ、正面の壁面に縦長の開口部が形成されている。ここから、中に在る仏像の上半身の一部が開口部一杯に見える。この壁を越えると巨大な白い座仏像が姿を現す。

 

高さ15m、幅12mと奈良の大仏に匹敵する大きさには圧倒される。四方は壁に囲まれているが天井が無く、そこからの太陽光で顔は明るく照らされている。どうも材質はコンクリートの様であり、歴史的重みは感じられない。また、この白さも不自然と思ったが、実は今年の5月に日本からの援助金で清掃したと言う。そう言えば、私のガイドブック(99/2発行)は黒い姿の写真であった。

 

人よりも巨大な指には、所々に金箔が張り付けられている。それぞれの指に意味があり、例えば健康・金運・恋愛運等の願いによってそれぞれ異なった指に金箔を貼りお祈りすると言う。日本でも自分の病気を直したい箇所をさすったり、お札を貼ったりしてお祈りする仏像があるがこれと同じ事だろう。