プノン・バケンからの夕日 

 
17:33プノン・バケン山の登り口に到着した。高さ60mのプノン・バケン山はアンコールの中心に位置し須弥山に例えられている。登り口は二手に分かれ、左側は傾斜が緩やかで象に乗って登る事が出来る。

 

 
正面の道は胸を突くほどの急な登りで、下から見上げたときには一瞬ちゅうちょした。もし地面が濡れていたら登るのを諦めたかもしれないが、運良く昼間のスコールで濡れた地面も乾いているので気合いを入れて登る事にした。登頂が見えないのが不安だったが一気に登ると5分で丘の上に出た。

 

 
しかし、夕日を眺める祠堂の上迄は未だある。参道の途中にはTシャツを広げた露天商が何人か居て呼び止められた。一気に坂道を上り詰めたので汗が噴き出しており、休憩を兼ねて売り子を冷やかすつもりが、アンコール・トムとバンティアスレイのアプサラをデザインしたTシャツを2枚買ってしまった。

 

 
祠堂へは急な階段を50段程登らなければならない。

 

 
離れた位置から見た階段は大した事無いと思ったが、いざ真下に来て登ろうとすると、その傾斜もさる事ながら、ステップの幅が15cm程しか無く足のかかとまでは着く事が出来ない。

 

 
手摺も無いので四つん這いになってやっと登る事が出来た。一般の観光でここまで危険を冒して登るとは思わなかった。

 

 
主祠堂の周りには既に多くの人が夕日を見ようと陣取っていた。

 

 
あまりにもレリーフが綺麗だったので少しだけこの主祠堂の周りを回って写真を撮った。

 

 

 

 

 

 
既に西の空は色付いてきている。一番西の端迄行ってミニ三脚にデジカメをセットした。

 

 

 

 
18:04になると急に暗さが増し、空の色がオレンジ色に染まり始めた。

 

 
もう少し写真を撮りたかったが足下が暗くなりかけたので腰を上げて、東側の階段に向かうと、夕日に照らされたアンコール・ワットの全貌が目に飛び込んできた。ディバッグにしまったミニ三脚をまた取り出して石垣にセットして2〜3枚写真を撮ってから階段を降りた。

 

 
降りるときにはかなり怖く、ステップに並行に足を置きながら体は横向きになってやっと降りれた。登山道は登った時よりも楽で一気に下った。

 

 
日が沈んでしまう迄見ていたら足下が危なくて帰れなかったかもしれない。

 

 
ホテルに向かって出発すると、途中で太陽が沈む瞬間空の色が幻想的になりちょっとバスを止めて写真を撮らせてもらった。