ファルーカ 

ホテルをバスで出発するとわずか2分でボート乗り場に到着した。これだけ近いならばホテルからナイル川は見えていたと思うが私の部屋のテラスは川とは反対の東側に面していたようだ。

 

ファルーカは思っていたより小さく定員40人程度で、船の中央列と両縁に別れて腰掛けた。まずモータボートとロープで繋いで川の中央に引き出された。

 

近くには黄色や白の帆を広げたファルーカがゆっくりと流れに沿って進んでいる。

 

私達は川の流れに逆らって上流へボートで引いて貰う。帆を張る様子を写真に納めようとカメラを構えていたが何時まで経ってもボートに引かれて進んでいく。

 

しばらくすると東の土手にアガサ・クリスティが泊まり、映画「ナイル殺人事件」の舞台ともなったオールドカタラクト・ホテルが見えた。「ナイル殺人事件」は私も出発前にビデオを見て多少の知識は付けてきた。明日訪れるカルナック神殿も映画の一シーンに出ていた。

  

 

 

ここを過ぎた辺りから船に乗り込んでいたヌビア人が、タンバリンを大きくしたようなタールと言う太鼓を叩きながら歌い始めた

 

 

それに併せてツアー客も歌い、小さなヌビア人の子供に引き立てられ踊り始めた。踊りと言っても単純に後ろを付いて歩いている程度のものであるが、その列に1人ずつ加わり最後に全員が列をなして20分にも渡り馬鹿騒ぎをした。

 

私は一段高い船頭の居る場所から終始その様子をカメラに納めた。