王家の谷 

ひと気のない不気味な場所で、バスを降りると直射日光の強さに肌は刺すような痛みを感じる。腕時計の温度計で計測すると思ったよりは低く42℃を表示した。しかし、この気温は以前インドで体験した47℃を遥かに上回る様に思える。直接太陽光が肌に当たらないように顔をバンダナで覆い、大事なデジカメも白いタオルを被せて歩いた。

 

 

 

しばらく歩くとチケット売り場に至り、そこからは観光用のシャトル・トレインに乗ってラムセス4世の墓の前まで移動した。

 

 

王家の谷には第18〜20王朝時代の歴代の王の墓が沢山点在する。昔、王の墓はピラミッドという形式を取っていたが盗掘が激しかったので、その後盗掘を避けるため人の目に付き難い岩山の間に岩窟するようになった。現在、王家の谷では68の墓が発見されている。しかし、一般観光の為に公開されいるのは19箇所しかない。

 

王家の谷のゲートを通過するとピラミッドの形をした自然の山が見える。何故この場所が墓に選ばれたかというと、このピラミッドに似た山があったからだそうだ。

 

この先に見えるのがツタンカーメンの墓への入り口。ツタンカーメンの墓はハワード・カーターが偶然にも見つけた。埋葬品とミイラが全部納められた状態で発見されたので世界中で有名になった。小さな墓で長い通路などはなく4つの部屋しかない。ここで発見された埋葬品はカイロ博物館に展示されているのでここでは見るほどのものはない。カメラも持ち込み禁止なので何の記録も残せなかった。特別料金を支払ってまで見学する価値は無かったようだ。