石窟庵 

 
曲がりくねった急な坂道をしばらく登ると、かなりかなり高い所迄来た。

 

 

 

 
ここが世界遺産の石窟庵である。

 

 

 

 

 

 
統一新羅時代外敵の侵入から国を守るために建てられて寺院である。

 

 
統一新羅時代の仏教芸術を知る上で貴重な石窟庵は1995年に世界文化遺産に指定された。

 

 
駐車場から山道を15分程登ると、山肌の中腹に人工の洞窟が掘られておりその入り口は御堂で覆われていた。

 

 
石窟庵は前方後円形で、入り口を入ると前室・扉道・主室へと続く。特に天界を現す円形の主室が特徴的である。前室は現世を現し、両壁面には仏の教えを守る八部神将が彫られている。扉道の両壁面には両足で鬼を踏みつけたポーズの四天王像が彫られている。円形の主室壁面には十大弟子像が本尊の如来座像を取り囲むように彫られている。如来座像は外からの日の当たり具合でその表情が変化するように作られている。

 

 
昔はこの御堂は無かったそうだが、洞窟内の石仏が傷むので窟の入り口を塞いで温湿度の調整を行っているとのとである。

 

 
堂内に入ると洞窟の入り口はガラス張りになっており、有名な石仏はガラス越しに見ることしか出来なかった。中央に位置する3.26mの釈迦如来座像はよく見えたが、その奥の窟壁に掘られた仏像は全く見えず、おまけに写真撮影も禁止されておりがっかりさせられた。これが世界遺産とはちょっと規模が小さ過ぎる。

 

 

 

 

 

 
この御堂の軒に施された色彩は、少し薄れてきてはいるもののそれなりに見応えのあるものであった。

 

 
他にもう一つの御堂が有り、ここには青銅の仏像が安置されており日本でよく目にするものと同じ姿をしていた。