石灰棚  

 
トイレ休憩を終えて石灰棚を目指して走りだした。あんなに遠くに見えていたのだがわずか7分でその真下迄やって来た。

 

 
青空にその白さが眩しく映えている。絶好のビューポイントなのでバスが止まってくれた。急いで降りて数枚写真を撮る。

 

 
温泉水の溜まった石灰棚を上から撮した写真はガイドブックで目にしているがこの視線から撮られた写真は見たことが無く新たな感動を得た。

  

 

 

 
ヒエラポリスの遺跡からほんの5分進むと今度はお待ちかねの石灰棚の駐車場に到着した。さすが世界遺産の観光地だけ有って大型観光バスがぎっしりと詰まっており、多くの観光客が往来している。

 

 
絵葉書に出てくるような写真がどうしても一枚は撮りたく探してみたが、温泉水の溜まった石灰棚が間近で見えるような場所は無くカメラの望遠を最大にしてやっと一箇所撮すことが出来た。ビューポイントとしてはここで間違いないように思うのだが、ブルーの水が溜まっていないのでは白一色でコントラストが得られず写真としては不満が残る。

 

 

 

 

 

 
あまりここに止まっていてのでは先に進めないので適当に切り上げて今度は温泉水に足が浸せる場所に向かった。

 

 
ここは一番の人気の場所の様で、多くの観光客が靴を片手に裸足で歩く姿が見える。

 

 
私も裸足になって石灰棚を歩いてみた。温泉水は無色透明で程良い温かさである。もっと濁ったりぬめりを感じたりするのかと思ったが意に反した。

 

 
しかし、一箇所だけ、足を踏み入れると白く堆積した石灰が透明の水に浮かび上がってくる場所があった。石灰の粒は大きい様で、乳白色の水は静かにしていると直ぐに透明に戻る。

 

 
長い年月を経るとこの様に石灰が波紋のような跡を残して硬く堆積していくのだろう。

 

 

 

 
後から聞いた話では、この周辺には沢山のホテルが建っていたがここが世界遺産に指定されてから取り壊されたそうだ。そして、昔は温泉水も満ちており多くの人が入浴していたが汚れてきたのでそれも禁止になったとのこと。この綺麗な石灰棚を維持するためにはやはり大変な努力が必要だろう。