ラムセス9世の墓 

ラムセス9世は第20王朝時代の終わり頃短期間エジプトを統治した。3500年前にこの墓を作り始めたが、王が生きている間に完成させる事が出来ず奥の半分ぐらいはレリーフや壁画は未完成の状態で残っている。

 

入り口の前の壁には、あの世でお墓を守ってくれる神様である蛇が九匹描かれている。

  

 

 

ナイフを持っている神様は犯罪者の首を一つずつ切っている。死者は生前の行動で裁かれ、善人は天国に入り、悪い人はあの世で裸で復活し罰として両手を縛られたり、首を切られていたり、杖で叩かれたりする。そんな場面を描いたレリーフも見られる。

 

当時人種差別は無かったので黒い肌の人と赤い肌の人も同じ罰を受け取ることになる。

 

ラムセス9世が神官の服を着て両手に皿を持ち、天国の神様オシリス神の前に跪き天国の鍵を沢山貰っている。この鍵を貰うと天国に入れるという意味。

 

 

牡牛の頭で現される神様

 

白い服を着た王の姿が即位名と誕生日の書かれたカルトゥーシュと一緒に描かれている。白い服を着ることは死んだ事を現している。

 

天井は綺麗に飾られており、翼を広げている太陽の円盤の形である聖なる印で飾られている。隼の翼は太陽を守っていることを現している。

 

天井の凸壁はあの世に在る門を現している。古代エジプト人は空には門が沢山あり、善人達は死んだ後、太陽の船に乗って空にある門から通らなければならないと想像していた。次の門に入る時、門を守る蛇が出てきて、善人だけ覚えていて宗教的な呪文を唱えるとその門を通してくれ、悪人は蛇に噛まれてしまうそうだ。

 

王が白い服を着て両手を上げて三日月の神様に祈っている。王の頭の上では守り神である隼が両翼を広げて、手には天国の鍵を持って王の頭を守っている。

 

太陽の船が描かれている。王様と神様が太陽の船に乗って空に向かっている。

 

がスカートをはいて領土の印を手に持って、果物や花などを領土の女神に捧げ様としている。

 

 

領土の女神は正義の羽を頭に乗せている。

 

 

 

 

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